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御堂筋先生が殺される?一体、木原は何を寝ぼけたことを言っているのか?そもそも、七人も招待客を呼べば、それだけ、先生の身に危険が及ばないか?そもそも、自分が殺されることを占う占い師なんているのか?
「あの、言っている意味が、よくわからないのですが...」
「あ、だから、先生は自分の身に危険が迫っていることを占いでわかったんです。だから、わたしにその証人になってほしいと依頼を受けました」
すると、節子は横から入り込んだ。
「待ってください。あなた、先生が死ぬことをわかっていながら、ここに居るんですか?」
「ええ。それって、罪にはなりませんよね。だって、わたしは占いを端から信じてませんから」
節子は頭を抱えた。
「そういう問題ではないんです」
執事が何事かと寄ってきた。
「どうか、なさいましたか?」
執事はキョトンとしたが、すぐに笑顔に戻った。
先ほどトイレに立った女子大生がリビングルームに戻って来た。
コトリはここは友好を深めるチャンスとばかりに、女子大生に近づいた。
「こんにちは。大学生ですか?」
「あ、はい。なんだか緊張してしまって」
「ここ、座ってもいいですか?」
女子大生は頷いた。
「わたし、小鳥遊といいます。小鳥に遊ぶと書いて、タカナシといいます。みんなからはコトリちゃんなんて呼ばれてますけど」
「わたしは小栗真子といいます。みんなからはマコちゃんと呼ばれています。西北大学に通ってます」
「へえ、大学かあ。わたしも行ってみたかったなあ」
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