年明け

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 田尻博は掛け布団の中で寝返りをうつ。大学生のころは毎年年の瀬は呑み明かしていた。その頃は確か、そう末田俊郎、細身で高身長な同級生とよくつるんでいた。末田俊郎とは卒業後何回かは会っていたがしばらく連絡をしていない。向こうからも連絡はない。男同士なんてそんなものだろう。そこでふと卓上の空き缶が目に留まる。 「なんで缶けりなんかしてたんだろう」 田尻博はふと過去の自分達を思って微笑ましくなった。
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