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アタシ
麓山 紗柰
「嬉しいです!あ、そういえば…
この家だけ…時が止まったように
20年前の姿を保っているのですが
それは、アナタさまのお力なのでしょうか。」
真白さまは、頷く。
ヤモリさま
真白ノ尊
「うむ…いかにも、これは…われの力によるものだ。
守り続けて良かった。
そなたが、帰ってきてくれたのだから…
ああ、そうだ…そなたの母は元気にしているか?」
アタシは苦笑する。
アタシ
麓山 紗柰
「母は…アタシが、20の時に病死しました…
この8年間…ずっと独りでした…
真白さまの、お言葉を
お借りしますと…天涯孤独です。」
真白さまに再び頬擦りされて
くすぐったい…//
ヤモリさま
真白ノ尊
「そうだったのか!
しかし…もう孤独ではないぞ
われも、そなたもな…//」
アタシは真白さまのアゴ下に
両手を添え、こちらからも頬擦りする。
アタシ
麓山 紗柰
「はい、もう…寂しくないですね…//」
ビーッ!
ごめんくださ~い!
宅配便です~!
ヤモリさま
真白ノ尊
「うむ…誰か来たようだな…」
アタシは真白さまを見上げる。
アタシ
麓山 紗柰
「はい、アタシが頼んだんです…」
真白さまの手がそっと離れ
アタシは一礼してから、屋根裏の階段を下り
玄関先に出る。
宅配業者
「あ、良かった!入ってきた村が
廃村だったので…人がいてホッとしましたよ~
あ、ここに…サインかハンコをお願いします。」
アタシは頷いて、手元に
ハンコが無かったから、サインを書いていく。
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