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「人間は寂しい生き物だから。絶対的に信頼できる存在に依存するものさ。親を絶対的に信じるのと同じ。親元を離れたら別の人間にその絶対的、を求めるんだろうさ」
僕は彼女が好きだけれど、特別な人だけれど、彼女にとっては何なんだろうか。
「親と子供は信頼関係に結びついていることは揺るぎないものなのかしら?」
会話の一端にある常識みたいなものを突っついて、壊そうとする。ここに
「家庭によるね。ごめん。でも誰かを頼りたいと思うのは当然の欲求だと思う」
親子の話をすると余計に拗れそうだ。軌道修正。
「どうして誰かを頼りたいと思うのかしら?」
彼女に感情はあるのだろうか。
「完璧な生き物ではないから。自分の不完全な部分を恋人に求めるのさ」
彼女は完璧だから、こんな気持ちはわからないのだろうな。
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