【エッセイ】ディズニー映画から小説の基本を学ぶ。

ピノキオ【リメイク】

ピノキオを知らない人はまずいないだろうが、80年も前の作品であり、名前を知っていても映画を見たことはないという人は多いかもしれない。そして、映画を見た人なら、きっと、怖い映画だなという感想を持つだろう。しかし、ピノキオの原作小説は、映画の比にならないほど恐ろしい。

人形劇の男に囚われたり、ならず者の島でロバにされたり、クジラに追いかけられたり、映画ではゾッとする場面も多い。しかし、原作小説では、もっとグロテスクなシーンばかりだ。コオロギのジミニーはピノキオに木槌で殺され、ピノキオ自身も詐欺師に木に吊らされてナイフで刺される。とても、子供向けに書かれた小説とは思えない内容だ。

現在、世界中の人がピノキオの名前を知っている。誰もが、あの可愛らしい姿を思い浮かべる。それは、ウォルトディズニーが、子供に愛されるキャラクターになるようにと、1年半かけて映画を製作したからだ。

あなたがもし、何らかの作品の二次創作をしようとする。その時あなたは、ただその作品の人気にあやかろうと思っているだけではないだろうか。元の作品に自分の色を付け足し、必ず元の作品を越える、これが二次創作をする上での最低限の礼儀だ。