【エッセイ】ディズニー映画から小説の基本を学ぶ。

白雪姫【王道】

白雪姫のストーリーは、王道中の王道だ。雪のように綺麗なお姫様が森に追われて、魔女に扮する女王に毒リンゴを食べさせられて倒れ、王子様のキスで目覚める。直球で、あまりに清らかな物語、こういった王道の作品ほどクリエイターの力が問われることはないのではないだろうか。

ひねりがない真っ直ぐな作品を、力がない者が描けば、絶対に面白くなることはない。その理由は、誤魔化しようがないからだ。王道というのは、手軽に書ける作品かもしれないが、制作者の力がモロに出る作品だと言っても良いだろう。

白雪姫を注意深くみれば、何気ないところで、ありとあらゆる工夫がなされている。カメラワークもそうだし、心地よいセリフや音、そして生き生きとした動物達の動き、どこを切り取っても素晴らしいとしか言えない。白雪姫は、ディズニー映画の原点であり、クリエイターの技術が余すことなく詰められた傑作だ。