ある正月の、なごみ‥‥消えた

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 その午後、涼造はミカに会うため、娘夫婦の自宅に向かった。  電車で四つ目の駅まで乗り、そこから徒歩五分のところにある二階家だった。  チャイムを鳴らすと、ドアが開き、 「おじいちゃん、いらっしゃい!」  愛くるしい顔が現れた。  ミカは満面の笑顔で迎えてくれた。息子夫婦も歓迎しているようだった。  そのまま昼食となったが、私の雑煮の餅は小さく四つに切ってあった。  二つ目の餅を食べた時、娘が、 「午後から、一緒に初詣、行くでしょう?」 「いいでしょう? お父さん、一緒に行きましょう」  こんな感じの娘夫婦の提案で一緒に行くことになった。
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