ある正月の、なごみ‥‥消えた

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 涼造は本堂の前に立つと、合掌し、賽銭をいれてから、また合掌した。  ユイ‥‥やすらかに‥‥と心でつぶやいた。  少し離れたベンチに座ると、ユイが送ってくれた年賀状を出して、見詰めた。  しばらくすると、その上に風花が二枚、乗った。  すると、また‥‥ 『おじいちゃん、げんきでね‥‥』  彼の目から涙が溢れた。
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