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「はっ……」
廉の興奮しきった目が堪らない。
楓も興奮を募られていると、不意に廉から腰を引き寄せた。
「凄い、きもちいい、けど……」
二人の体の間で、二本の昂りが擦れる。
「一緒に、しよ」
意図を理解して、楓も廉と同じように手を動かした。敏感な裏側が擦れる感覚と、二つの手に大きく包み込まれる刺激で一気にのぼり詰める。
「あ、あっ……、でる、も、いく……っ」
「ん、いいよ」
あっ、と小さく声を溢して楓が先に果てた。ぴゅるっと吐き出したものを廉が大きな掌で包むように受け止めてくれる。
「はぁっ、はっ……、あ……廉、まだなのに、俺だけごめん」
「ううん。楓の気持ちいい顔見れて嬉しかった」
本当に嬉しそうに微笑まれて、顔が熱くなる。
「......っ! お、俺のことはいいから! それより、廉もきもちくなって。手、どういうふうに動かしたらイけそう?」
聞くと、廉は少し考えてからひょいと楓をベッドの上に座らせた。丁度、体育座りの脚を開かされたような格好だ。
「楓......そうやって全部俺に見せてて」
「え?」
言うと、廉は自身を手で扱き始めた。
「想像してた楓の本物、見ながらなら直ぐイけそう」
「ど、どういうこと……」
「一人でする時、今みたいな楓の姿、想像してやってたから」
「なっ……」
「でも、本当の楓の方が想像の何十倍も興奮する。もっと……奥まで見せて」
自分でその気になれるのかという不安への、これ以上ない返答だと思った。
驚き、安心、嬉しさ、そして少しの恥ずかしさが混ざって胸を押し上げる。座っているだけなのに胸が苦しくて、息が上擦る。
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