1・百年目の約束

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 それにそれに、こんなイケメンを旦那に持ったら、年がら年中、浮気の心配が尽きないだろうし。  とにかく!  わたしはパリで運命的な出会いをするまで、ぜったい結婚しない!  そして、市内が一望できるモンマルトルのアパルトマンの屋根裏部屋に、愛の巣を築くのだ!  そこで、わたしだけをひたすら愛してくれる、金髪碧眼の癒し系イケメンと、ラブラブな毎日を過ごすのだ!    でも、心配する必要はないかな。  だって……向こうから断ってくるに決まってる。  この人だって、わたしみたいな、跳ねっ返りのわがまま娘はごめんだろう。  これだけの極上イケメン。  黙って立っているだけで女性がふらふら寄ってきそうだし。  わざわざ、日本人のしがない女子短大生を伴侶に選ぶとは思えない。  うん。逆に良かったのかも。  あんなふうに、とんでもない出会い方をしておいて。 「ベルナルドさん、あの御趣味は?」
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