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「わたしには、モンマルトルのアパルトマンの屋根裏で癒し系金髪イケメンとラブラブの日々を送るという人生最大の目標があるんです! もう、お願いだから邪魔しないで!」
するとわたしの肩を掴んでいる彼の手が、微妙に揺れはじめた。
……?
おそるおそる目を開けると、彼は耐えきれないといった感じで笑っている。
「薫……きみ、もしかして本気で迫られるとでも思ったのか?」
「なっ、」
カーッと頭に血が昇った。
もう、人をバカにするにも程がある!
いくらイケメンでも、やっていい事と悪い事があるでしょ!
わたしは肩にかかっている彼の手を力づくで振り払った。
「アデュー。もう永遠にわたしの前に現れないで!」
そう捨て台詞を吐き、踵を返す。
うーん、決まった。
と思ったのに、また前に進めない。
だから、袖、掴まないでったら。
しかも爆笑してるし。
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