1・超快適な 空の旅

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 鹿肉のコンフィを優雅に口に運びながら、ベルナルドさんは言った。 「本当に厳しい人で。子供のころは会うのが怖くて……今も怖いですけど」 「うちの祖母も同じようなものだったよ。私の場合は日本語を勉強させられたんだが」 「子供のころから習っていたんですか。だからそんなにお上手なんですね。日本語」 「まあ、今となっては役に立っているがね。こうして薫とも不自由なく話ができるし」   そう言うと、ちょっと顎をあげて、流し目でこっちを見た。  その顎のラインがとっても美しくて。  つい見()れてしまうんだよな。  こんな麗しい横顔とかされちゃうと…… (ほら、言った通りでしょ。好きにならないはずないんだから)  と、目の前に楓の得意げな顔が浮かんでくる。  ち、違うって。  別に好きとかそういうのじゃ……  と、あらぬ方向に気持ちが行きそうになるのをあわてて引き留めた。
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