2・好待遇の見返りって、あり?なし?

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「安心しろ。言っただろ? 子供(ガキ)に手を出す趣味はないって」  彼は部屋を横切り、窓際に置かれたソファーに坐り、右脚を高く上げてから、長い脚を組んだ。  もう、この人、わたしが考えていること、何でもお見通しなんだから、イヤになる。  いや、それだけ分かりやすいってことか、わたしが。  気を取り直して、彼の前まで行き、そして頭を下げた。 「あの、ありがとうございます。でも、まさかリッツに泊まれるなんて想像もしていなかったんで、正直戸惑ってます」  彼は少し首をかしげた。 「だってどこかには宿泊しなければならないだろう?」 「いえ、でも、リッツだなんて思っても見なかったので……」 「そう? 私の常宿はここだから他は思いつかなかったんだ。ああ、そんなことより食事に行かないか? 面倒ならルームサービスを頼んでもいいが」  食事の相談に来てくれたのか。  まったく……
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