2・好待遇の見返りって、あり?なし?

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 なんというミスマッチ。  この豪奢な部屋とベルナルドさんと、カップ麺。  笑いがこみあげてきた。 「はい」  箸を手渡してくれた彼の顔を見て、耐え切れなくなって吹き出してしまった。 「何がおかしいんだ?」 「だって、この部屋にも、ベルナルドさんにもぜーんぜん似合わないから。カップ麺」 「そうか?」  彼のきょとんとした顔を見て、わたしはまた笑う。 「そうですよー。これほどのミスマッチってない気がするんですけど」  わたしの笑いが収まるのを待って、彼は言った。 「そうだ。薫。言っておくが、これからはムッシュ・ベルナルドではなく、ルイと呼びなさい」 「でも……」  彼がわたしにしてくれている、数々のことを思うと、畏れ多くてとてもファーストネームでは呼べない気がするんだけど。 「ベルナルドでは他人行儀すぎるだろう。いいかい。薫は、表向きはあくまでも私の婚約者だからね」
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