1393人が本棚に入れています
本棚に追加
リッツに似合おうが似合うまいが、カップ麺はとっても美味しかった。
食べ終わってから少しして、ルイは立ち上がった。
「では、また明日。朝食は一緒に取ろう」
「はい。ではおやすみなさい」
ドアに手をかけてから、彼は首だけこっちに向けた。
「ちゃんと内鍵かけておけよ。何かの拍子に〝魔がさす〟かも知れないからな」
そう言ってウインクすると、大声を立てて笑いながらドアを閉めた。
わたしはわざとらしく、大きな音を立てて鍵をかけてやった。
魔がさす、とか。
そんなこと、これっぽっちも思ってないくせに。
ただのガキだとしか、思ってないくせに。
なんだか、ちょっと腹が立った。
最初のコメントを投稿しよう!