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「ルイ……」
彼はわたしの額に、濡らしたタオルをのせてくれていた。
「冷たくて気持ちいい……」
「具合はどうだ? 電話をかけても出ないから心配になって、マスターキーで開けてもらった」
「もう……大丈夫です。よく眠ったから……」
声がかすれている。喉も痛い。
「やはり、無理しすぎて疲れが出たんだろう。医者を呼んだから入ってもらうが、いいか?」
「すみません……ご迷惑をおかけして」
あーあ。
また株を下げちゃった。
張り切りすぎて、風邪ひいて、熱出すなんて。
これじゃ、子供って言われても、まるっきり反論できない。
お医者さんの診断は風邪とのこと。
扁桃腺がだいぶ腫れているが、薬を飲んで寝ていれば治るだろうと。
念のため、インフルエンザの検査もしてくれたが陰性だった。
医者が帰ってからも、ルイは自分の部屋に戻らず、傍についていてくれた。
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