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「今、薬をもらいに行かせている。なにか食べたいものはないか?」
「食欲はぜんぜん。あ、すみません、じゃあ、ミネラルウォーターをいただけますか」
「ああ」
ルイは冷蔵庫からペットボトルを出し、コップに注いで持ってきた。
わたしはヘッドレストにもたれた。
起きあがると頭がガンガンする。
でも、水は美味しかった。
からからの喉を潤してくれた。
「おいしい……」
「そうだ、いいこと思いついたよ」
ルイはすぐそばの電話でフロントに何か頼んだ。
でも、早すぎて何を言っているのか聞き取れなかった。
「横になっておけよ。私には構わなくていいから」
それからしばらく、彼は窓際のソファーに座って、スマホをいじっていた。
「ルイ……あの、ありがとうございました。風邪がうつるといけないので、もう部屋に戻って」
わたしが声をかけると、ルイは立ち上がり、ベッドのそばまで歩いてきた。
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