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侑子ちゃんはもう泣きそうだった。それでも「カエル」の追及は続く。
「これは中二レベルだ。それがわからないとはどういうことだ? 頭がすかすかなのか、それとも」
「ごめんなさい。必ず理解しますから許してください」
ひっくひっくしゃくりあげながら懇願する。
「もしかして私立文系だから必要ないとか、考えてるんじゃないだろうな。甘えるのも大概にしろ。世の中それほど甘くはない」
かれこれもう二十分を超える。
とうとうチャイムが鳴った。
日直の生徒が「起立! 礼!」と叫んだ。
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