カエル退治

1/19
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
 侑子ちゃんはもう泣きそうだった。それでも「カエル」の追及は続く。 「これは中二レベルだ。それがわからないとはどういうことだ? 頭がすかすかなのか、それとも」 「ごめんなさい。必ず理解しますから許してください」  ひっくひっくしゃくりあげながら懇願する。 「もしかして私立文系だから必要ないとか、考えてるんじゃないだろうな。甘えるのも大概にしろ。世の中それほど甘くはない」  かれこれもう二十分を超える。  とうとうチャイムが鳴った。  日直の生徒が「起立! 礼!」と叫んだ。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!