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その先にもつい私は目を走らせてしまった。
「性格。直情的だが正義感が強い。
地頭はいいが計算ができない。
子供じみた一面も(6月○日)」
今日の日付だ! くそ、カエルはこれを見せるために私を呼んだのか。何だか、私が遅くここに来ることまで読まれていたような気がする。
それからしばらくカエルは黙っていた。
私が焦れて待っていると、ついと顔を上げて、
「いつまで立ってるんだ。もう帰れ。用は済んだ」
むかっとしかけたが、次の言葉がとんでもない効果を私にもたらした。
「こんなところで二人きりでいるのを見られたら、誤解されるんだ。そのくらい考えろ」
私は真っ赤になって、職員室から走りだしていった。
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