episode⑥

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「絶対にケーキ…私がたくさん食べちゃった…」 「美味しく食べられたら一番いい」 ハート型のケーキに直接フォークを入れて食べたから、半分ずつではなくなったのだ… 「これからカロリー消費するだろ?」 「そうなの?知らなかった…愛し合うと聞いていたと思うんだけど?」 「それにはカロリー消費も伴うわけだ」 「カロリー、足りる?」 「結愛の求める激しさ次第」 「普通だよ、普通」 「結愛の普通は結構幅広いからな」 「学生の時からなの。点数も60点台でも80点台でも普通って言ってたらお兄ちゃんが‘60点台はやめようか…結愛’って嫌そうに言うの。89点でも普通なんだけど、90点で良かったに変わるの」 「許容範囲が広いんだろ。困らない程度が広い。点数にこだわらなくても楽しくやっていけるタイプだな。ベッドでも許容範囲は広いから二人で楽しめるってことだ…何度でもな」 キッチンで私の唇にキスをした雅は 「俺がここ片付けるから、結愛はバスタブの栓だけして来て。もう洗えてる」 と腕まくりをした。 「お願いしまぁす」 とバスルームに行くと…ここにも雅のプレゼントは続いていた。バスタブに栓をするとプレゼントを手にキッチンへ走って戻る。 「またまた発見したの、ありがとう」 「それ、使い方見て。結愛が好きだろうと思ったけど、よく知らないまま買ったから」 「了解、了解」 私はローズバスソルトの使い方をキッチンで声に出して読んだ。 「…ということは…この巾着に入れるんだね」 「任せた」 「はぁい。もうどれが誕生日プレゼントかわからない豪華さだね」 私は背伸びして雅の頬にキスをしてから、バスルームに戻った。
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