第二十話 迷宮島の名物

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今日は大市だそうだ、大勢の人が船でこの島にやってきている、目当ては魔石と変わった物を買いにだと聞いた。 へー、改めてみると、広いなー。 目の前には、おてもと?と書かれた物とフォークがある。 ほとんどの人がフォークを手にしている。俺もフォークを手にした。だが気になる、おてもとを手にした人がいた。箱から取り出したのは一本の木、これをどうするんだ?パキン。上下に引き裂いたら二本になった。よく見ると切込みが入っている、割れば二本の木の棒だ。ほー、それを使い器用に食べているではないか、へー。 それといろんなものがある、それをスプーンですくって入れている。 これはねぎだな。その隣の白いものは、からみ大根?辛いので少しと書いてあるな。 これはてんかす、好きなだけどうぞ?と書いてある。 赤いもの、これは七味?唐辛子?これも辛いと書いてあるな。でも香りが良いな。 さっきの男は? 天かすを二杯、ねぎを一杯、大根を半分。七味を一振り。頭を下げると食べ始めた。 俺も。 白いスープに白いひものようなもの、その上には、なんだか分らない者達、まずはスープ。 ズズ。 何だこれ? ズズズー。 プハー、うまい、塩味なんだが、いろんな味が複雑で、うどん、これを。 ん? ずるる―。 う、うまい、なんだこれ?てんかすのふにゃふにゃとカリカリがなんともうまいなー。 そうだ、この三角。 皿に別に乗った白い粒粒のようなもの。持ち上げた時、やっとさっきの人たちがいる所が見えた。 ご飯ものとかかれたところに同じものがある、ただ、向こうは違うものもあるようだ。 それを少しだけ口にした。 もぐもぐ、塩味、大した美味しくもないようだけど、でもなんだろう、このスープに会う。 もうひとくち。 ん?なんか出てきたぞ? 茶色いな?少しだけ齧る。 ん?肉?甘じょっぱいのが、この白い粒粒に会う。んー、うめー。 へー、これが三つ乗っかったのと、小鉢、スープだけって言うのもありか?だろうな、うまいもんな。 大きな男は、うどんだけ二つ、というと、奥にいたメガネをかけた男が、何か入れてやった、笑ってる。 揚げ物? 小さな女の子は、お茶を入れると誰もいない方へ、メガネの男が笑いながらくると、テンドンと言った。 うどんの入っている入れ物を手にした。その横で女性が、ああ、これは握っているのか?その横で男は白い粒粒を椀に入れ、でかい揚げ物を一つ乗せた、女の子は嬉しそうにそれを持って行く。 美味そうだな? その上を見上げた、いろいろ書いてある。 テンドン、その隣にはオヤコドン。タマゴドン。値段が違うな? おにぎり、いなり? 「師匠おいなりさん」 「ハエ―ナ、今日は終わりだ」 そう言って出したのは黄色い三角の物だ。 売れ筋の様だな。 揚げ物も、野菜かき上げ、海鮮かき上げ。ちくわテン、その日の魚? なんだかいろいろあるんだな? 見回すと、お酒はここでは出しません。と書かれている。 残念酒は~。おー? 焼き肉店はこちらと書かれた方を見ると、そっちは酒があるようだ。期間限定、焼き牡蠣。カッコしてアタリ貝と書かれているが大丈夫なのか? 場所はこの下のようだ。 ん?気がつくと全て食い尽くしてしまっていた。 メガネ男から目を右に動かすとその先に女性がたむろしている、甘味と書かれている、なんだろう? 皿の上には黄色い粉のようなもの、それを手に若い女性が、もう一人の女性の隣に座りうれしそうに口にしている、なんだろう? そこに似つかわしくない男が入り込んだ。 「みたらしとあんこ一本ずつ、持ち帰りで」 「持ち帰りですね」 持って帰れるのか? 何やら串焼きの様な物を変わった入れ物に入れて渡したぞ? メガネ男が女たちに渡すとうれしそうにそれを手に手を振って帰って行く。 なんだ? 食べ終わった入れ物を見て、小銭を出した、串一本から買えるようだし安いよな。 子供はそこで食べ、串を箱に入れて飛び出して行っている。子供たちもめがね男に手を振っていく。 私も板を持って、返し口に持って行った。 「毎度あり!」 受け取った子はそう言った。中では洗い物をしている。 私は、荷を担ぎながら、甘味の所へと行った。 串に刺さった白い物を焼いている、みたらしは茶色いもの、アンコは黒っぽいもの、そしてさっき女性が持って行ったのは、わらびもちというものだ。 なんだか変わったものが目に入った? さっき食べたうどんを平べったくしたものに緑色の粉がまぶしてある。 ハット。と書かれてあり、その隣には豆の様な物だろうか?小豆ハットと書かれている。大市限定だそうだ。 鉄五枚、ちょっと高いな。 ご自由にどうぞとかかれたものを取った。 紙? こんな貴重なものを自由にだと!
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