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「もう、俺以外のやつに触れさせるの禁止な。あと、頼むからあんまり俺をやきもきさせないでくれ」
「え? なんのことですか?」
「他の男に誘われたり、清家に触られたりとか、とにかく色々だ。このままじゃ身が持たん」
ぶすっとしながら言う新堂さんはまるで、おもちゃを取られた子供のようで、可愛くてついクスッと笑ってしまった。
こんなにも想ってくれていたなんて嬉しくて、飛び上がりたいくらい心が躍っている。
もう見誤りたくない。これからは、彼の言葉だけを信じてついて行く。
「新堂さん、好きです。大大大好きです」
「あんまり可愛いこと言うな。むちゃくちゃに抱きしめてキスしたくなる」
「じゃあ、今夜うちに来ますか?」
「またお前は平気でそんなことを……」
新堂さんは額に手を当て、困っているようだった。けれどその顔もかっこよくて、たまらなく愛しかった。
「とにかく、お前はもう俺のものだ。離す気ないから」
そんな甘い言葉の後、優しいキスが降ってきた。と、同時にヒソヒソと話す声も聞こえてきて、ハッと我に返る。
「うわ、マジか。俺らのオアシスが」
「しーっ、聞こえますよ」
この声は……。
「というか、やっとくっついたかって感じだけどな」
「え? そうなんですか?」
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