感情、知性の複合体

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俺たちは早めにホテルへ到着して玖未を待つ。金曜日夕方の帰宅ラッシュなんかのために玖未を待たせることは出来ないし、ましてやあの女と二人にさせるわけにはいかない。 レストランへも上がらずエントランスロビーに立っていると支配人がやって来た。 「須藤様、本日のご利用ありがとうございます。ご案内をお待たせしておりますでしょうか?」 「いや。ちょうどいい、支配人」 「はい」 「今、大切な女を待ってる。これから世話になるから紹介しておく」 「ありがとうございます。かしこまりました。私もご一緒にお出迎えさせて頂きます」 「あぁ…若…いらない方が先に来ました。支配人、あのぷくぷくの女は訳ありで今日一緒に食事をしますが無視でいいです。あとでレストランにも伝えておいてくれる?」 「かしこまりました、本間様」 支配人が半歩下がったとき 「ドレスコード、あれでいけんのか?」 思わず呟いた。 「着られる手持ちはなくなったんだろうね…あの感じじゃ」 「1か月…実際には5週間か?右京さん、ホメテヤレ」 「今日はそっちモードじゃないよ、俺」 「お待たせしました、こんばんは~」 ドスコイ感を漂わせた女が、フラワープリントブラウスにジャンパースカート姿で現れた。
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