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エレベーターが止まった。どうやら1階に着いたらしい。扉が開くと、ジャックさんがどうぞ、と言って私を先に下ろしてくれた。
そこには、今までとは打って変わって明るい雰囲気の場所だった。照明がその場をあたたかく照らしている。
大きなテーブルに7人分の椅子が昨日の会議室?と同じように置いてあった。そこにプレートが置いてあるのに気づく。
「好きな席に座って!ここは早い者順だから、どこでもいいよ。」
そう言われたので、私はそのプレートが置いてあった席に座った。ジャックさんは私の正面に座る。
しっかりと栄養を考えられているメニューだ。彩りもとても良い。私たち以外の人はいなさそうなので、あの六人の誰かが作ったのだろうか。
「ジャックさん、ご飯は誰が作ってるんですか?」
「あー、基本当番制で回ってるんだー。今日のは確かー.......ケイだ!ミア、良かったね。初日からケイのご飯食べれるなんてラッキーだよ。」
当番制、という事は一応みんな料理は作れるのか。意外だ。でも.......
「なんでラッキーなんですか.......?」
「それはね.......ズバリ、全員の個性が強すぎるからなんだよ。
ケイとアルはめっちゃ料理上手なんだけど、リーダーは肉しか出さないし、逆にノアさんは野菜しか出さないし食べない!フランクは下手くそではないけど、ちょっと大雑把なんだよねー。」
なるほど、そういう事だったのか。確かに、バランスが悪そうだ。あと1人はどうなんだろう。
「ジャックさんはどんな料理を作るんですか?」
私がそう聞くと、彼はえっ、と都合の悪そうな顔をした。もしかして、苦手なのだろうか。
「うーん、それは内緒。そんなことより、早く食べないと遅れちゃうよ!」
上手くはぐらかされてしまった。言われた通り、私は食事に手をつけた。ケイさんが作ったという料理たちは、どれも絶品だった。
私が黙々と食べている間、目の前の彼はその姿をじっと見つめていた。なんだか落ち着かなくて、しばらくしてプレートはすぐに空になってしまった。
「ミア、食べるの早いね。そんなに美味しかった?」
ジャックさんも少し驚いているようだった。
貴方があまりにも見てくるせいですよ、と言いたかったが、心の内に秘めておいた。お腹が空いていたと伝えると、彼はすげー、と少年のようにケラケラと笑っていた。
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