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今朝はやけに寒くて、隣にない温もりが恋しくて目が覚めた。
窓の外にはちらちらと雪が降り始めていて、早くこの腕の中に恋人を抱き込めたいと身支度を始める。
玄関のドアを開けると、一気に冷たい風が体を掠めていき、体温を奪っていく。
足早に恋人のいる部屋にたどり着き、まだ眠っているであろう寝室のドアを静かに開けると、中からくぐもった声が聞こえてきた。
視線の先に捉えたのは、自分の行為で熱を持った肌を露にして自身を高ぶらせている恋人の姿だ。
甘い声が堪えきれず漏れだしていて、思わずその姿に見惚れてしまう。
胸の突起を摘まみながら、後ろに手を伸ばした瞬間に、お前の腕を掴み阻止すると、自分の指を中へ押し込めた。
「いつから、そんなに厭らしくなったの?」
そう問いかけた俺に、お前が言った。
「俺はお前のせいでおかしくなったんだ」
その言葉が俺を最高に駆り立てるとも知らずに、涙目で俺を見つめる瞳を見つめたまま顔を近付けると、唇を重ねて深く口づけた。
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