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舌が絡み合った
「なッ、なによ。もう少しなの?」
アリスも不満げな顔で聞き返した。
「ああァ……、頼むよ。せっかくの解熱鎮痛薬も飲み込めないんじゃ意味がないだろう。早く口移しで水を」
屁理屈をこねて口移しをねだった。
「ン、しょうがないわねえェ……」
アリスは不満そうな表情でもう一度、ペットボトルの水を口に含んだ。
「フフ……」
聖矢はエサを待ち受けるひな鳥のように口を半開きにした。
ゆっくりとアリスも紅い唇を寄せていく。さっきよりは心持ち余裕が感じられる。
「ンうゥ……」
柔らかな唇が重ねられた。少しくぐもったうめき声が漏れた。
アリスの口から聖矢へ水が注がれていく。いつもよりも甘く美味しい水だ。すべてを飲み干すと、待ち受けたように聖矢は舌を伸ばしていく。
「ンうゥ……!」瞬間、アリスは驚きの表情を浮かべた。
「フフゥン」
さすがに聖矢の方がキスは上手い。気づくと舌がアリスの口の中へ侵入していった。ぬめるような舌に絡みついていく。
「いッ、いやァン……」とっさにアリスは拒もうとするが聖矢は強引に華奢なウエストを抱きしめて逃さない。
「や、やめてェ……」
それでもなんとか身体を捩って聖矢の腕を振りほどこうとするが、とうてい力では叶わない。
「良いだろォ。アリス」
無理やり聖矢は態勢を入れ替え、マウントポジションを取ってアリスに襲い掛かった。
「いやァ、やめてェ……」
顔を背けて拒否するが、聖矢は首元に唇を這わせ強引に制服のブレザーを脱がせていく。
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