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姫乃アリス
「えェ……、なんですッて、姫乃アリス?」
何度も目をこすって瞬きをし、目の前の彼女の顔を確認した。
何度、確かめても間違いなさそうだ。どうりで見た覚えがあるはずだ。
毎晩秘かにお世話になっているセクシーアイドルだ。思春期のボクたちチェリーボーイの『右手の恋人』と評判の姫乃アリスだ。
こともあろうに世界一のセクシークイーンがボクの部屋の隣りに引っ越してきたと言う。しかも彼女からハグをしてきたのだ。
いくら何でもそんな厨二病の妄想みたいな話しはあり得ない。
けれどもどうやら夢でも幻でもないようだ。今、ボクとハグしているのは正真正銘、本物の姫乃アリスみたいだ。
オシャレなメガネをかけているが、憧れの姫乃アリスに間違いない。
アリスは役柄によって七変化するカメレオン女優としても有名だ。
デビュー当時は、ブレザーやセーラー服を着て清楚な女子高校生の役を演じきり、ロリコン男性から熱狂的な支持を得た。トップアイドル顔負けのルックスで魅惑の美巨乳だ。人気の出ないワケがない。
もちろんデビューはヴァージン女子高校生の役だ。
デビューから数作は過激なエッチをすることはなかったが、それでもユーザーの圧倒的な支持を得ていた。
清楚でロリータ顔なのに美巨乳というアンバランスさが受けてブルーレイも空前の売り上げを記録したらしい。
他にも淫乱なやりマン風俗嬢やキャバクラ嬢など多彩に役柄を演じ分け、それぞれ人気を博した。
中でも知性派エロ女教師シリーズでのメガネ姿が大好評だ。まさに世のチェリーボーイたちの羨望の眼差しを一身に受けていたと言っても過言ではない。
他にも美貌の女医や美人弁護士、秘書などを演じる際には、今のようにインテリ風にオシャレなメガネをかけていた。
確かに見た覚えがあるはずだ。しかし俄には信じられない。
一瞬、脳内が真っ白になったみたいだ。けれども何度、確かめても結果は同じだ。
「どうしたの。坊や。姫乃アリスよ。ご存知かしら?」
美女は小悪魔みたいに妖しく瞳を輝かして微笑んだ。
ボクは、ようやく目の前の現実を受け入れた。
「な、なんですッてェーーーー。マジで姫乃アリスさんですッてェ……!?」
あまりにもビックリして夜更けにも関わらず、大声でわめきそうになった。
やっぱり本物だ。
目の前にいる彼女は日本一美しいセクシーアイドルと言っても過言ではない。
絶世の美女、セクシー女王様の姫乃アリスだ。
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