愛のカタチがセカイを救う

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住みやすく綺麗に整頓されていて、子供部屋も 謂子供部屋というのではなく、グレーを基調とし た、シンプルで大人っぽい雰囲気だ。 きららはそれをとても気に入っている。 それなら自分の部屋で昼寝をすれば良いのだろう けれど、きららは、とにかく楽しいことを探すの が好きで、1人で部屋にいては時間が勿体ないと思っている。  小学校の5年生で、学力は並程度だか、道徳のク ラブに入っているので、想像したり考えることは 得意だ。 そして自分の意思で行動をする事が大好き。 自由に過ごせる時間が1番の楽しみなのだ。 今日はその楽しい日曜日の午後。 きららは腕時計に目をやり、今が15時だと知る。 ひょいと体を起こして、空を見上げた。 ひとつ伸びをしてから、家に帰るのとは別の方向 にどんどん歩いていく。 ふと足元を見ると草原がタンポポで円になってい る。きららは初めて見たそれを不思議に思いなが ら見つめた。 とりあえず、その円に沿ってグルグルと歩いてみた。 グルグル、グルグル、グルグル。 すると、地響きのようなゴゴゴゴッという音が聞 こえてきた。
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