愛のカタチがセカイを救う

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そして円の真ん中に、アンティーク調の鍵が落ち ている事に気がついた。 「あれ?誰かの落し物かな?拾って交番に届けない とね。」 すっと鍵を拾おうとしゃがむと、鍵が落ちている すぐ傍に、土に縦に細く穴が空いているのが見え た。そして、その穴と鍵は丁度同じ大きさなのに 気付くと、少し心が踊る。 きららはそうっと、持っている鍵を、その穴に差 し込むように入れてみた。 そして、右回しにグルっと回してみた。 土であるはずの草原は、ガチャッと音を出した。 「え!」びっくりしたと同時に、タンポポの円全体 が、フワッと地面から浮く。 「 えええええ!」円に乗ったきららは、急に浮いた 円の真ん中で尻もちをついた。 すると、みるみる間に、地上から空へと加速しな がら上がっていく。 きららは思わず「きゃぁぁぁ」と悲鳴を上げたが、 気がつくと、既に雲の高さになっていた。 そしてそこでピタリと止まった。
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