愛のカタチがセカイを救う

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きららは、恐る恐る、円の縁から下を覗き込んで みた。 森の木や家がとても小さく見える事から恐ろしく 高い所にいる事がわかる。 「どういう事?何が起こってるの?」 困惑しているきららの手に当たっているタンポポ が、サワサワと揺れる。 サワサワ、サワサワ。 きららは手がこそばゆくなって手元を見てみる と、1本のタンポポが、黄色の花の部分をまるで頭 かのようにして立っていた。 タンポポはよく見ると宙に浮いていて、スーッと 浮きながら、きららの目の前にきた。 そして、ペコりとお辞儀をした。 きららも戸惑いながら、ペコりと頭を下げた。 タンポポはこっちにおいでと呼ぶように、クイッ と頭を振ってから、スーッと進んでいく。 きららは慌てて立ち、タンポポについて歩いて行く。 するとタンポポは円の外に出てしまった。 「私はそこまで行けないよ。だって落ちちゃうも ん。すっごく高いし。ここに立ってるだけで怖い よぉ。」
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