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猫らしきそれは、額の中心に角が生えており、2
本足で立っていて、肩からは大きな白い羽が生え
ている。
どうやらその羽で飛んで来ているようだ。
きららの前までやってきた。
猫らしきそれは愛らしい目で見つめてくる。
きららはとりあえず話しかけてみる。
「えっと、はじめまして。こんにちは。
あの、私をここから家まで帰してもらえないか
な?助けて欲しいの。」
すると、それは、口から出る声ではなく、超音波
のようなもので、きららの心に直接話しかけてき
た。
「こんにちわ。ねぇ。抱っこちて。」
質問の答えになっていないが、もしかしたら、抱
っこしたら何か帰れるようになるのかも知れない
と期待して、猫らしきものを抱っこした。
猫らしきそれは目を細めて喉をゴロゴロ鳴らして
いる。
そして欠伸をし、前足で顔を洗っている。
数分そのまま時間が経った。
「え?何も起こらないの?」
呆れて猫らしきものに言うと
「えっと、ワタチは、あなたの帰りかたはチラない
よ。
もちかしたらママならしってゆかもちれないけ
ど。」
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