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「私に何かお手伝いできることはありませんか? どんなことでもいいです!」
だからティナはルーアシェイアや精霊が元気になる方法があるのなら、教えて欲しいとお願いする。
《まぁ! 本当?》
《本当に手伝ってくれるの?》
《じゃあ、あなたのその神聖力を分けてくれる?》
「はい! もちろんです!」
《じゃあ、こっちに来て!》
精霊はティナにそう言うと、道を案内するようにふわふわと飛んで行く。
「あ、待って!」
ティナは精霊を慌てて追いかける。
どこに行くのだろう、と思っていると、精霊は湖の上を飛んで行く。
「えぇええっ?! ちょ、ちょっと待ってっ!! まさか泳ぐのっ?!」
流石に普段着のまま湖に飛び込むのは憚れる。せめて装備を外さなければうまく泳ぐことが出来ないだろう。
《大丈夫よ。こっちにいらっしゃい》
《溺れたりしないわよ》
《ここを真っ直ぐ行った方が近いからね》
湖に入るのを躊躇っていたティナに、精霊たちが安心させるように言った。
「……っ、はい!」
ティナは精霊の言葉を信じ、思い切って湖に足を踏み入れた。
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