決着

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 トールの決闘を見ていたティナは、不思議に思っていたことを思い切って聞いてみることにした。 「えっと、どうやってあの剣を切ることが出来たのかなって。神聖力と親和性が高い鉱物で作られているらしいから、かなりの硬さだったと思うんだけど」  聖騎士が持つ剣は、ただ振るだけなら切れ味が良い剣だが、神聖力を流すことで硬度と鋭さが増すと、ティナは聞かされていたのだ。 「ああ、アレクシス卿の真似をして、俺もツヴァイハンダーに魔力を流してみただけだよ」 「えっ?! そうなの?!」 「うん。お父さんの形見って話だけど、あのツヴァイハンダーってどこで手に入れたんだろうね。何の鉱物で出来ているのか知りたいぐらいだよ」  冒険者だったティナの父親の遺品は、ただの武器ではなかったらしい。もしかするとかなり希少で価値がある、それこそS級ランクの武器なのかもしれない。 「どこで手に入れたのかは聞いてないなぁ。……でも、ツヴァイハンダーを使いこなせるなんてトールは本当に凄いよね。どうしてあんなに戦い慣れているの……?」  ツヴァイハンダーのことよりも、ティナが一番気になっていたのはトールの強さだった。
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