●セカンドオピニオン/手術までのすったもんだ

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●セカンドオピニオン/手術までのすったもんだ

診察を担当してくれていた担当医(男性)は、スピーディに診察をこなすタイプでした。 つまり、あまり丁寧に話を聞いてくれたり、説明をしてくれたり、というのがありません。 診察が終わった後に「本当に子宮全摘しか方法がないのか」と疑問がわきました。 (その場でも聞いたのですが、「子宮摘出するか、更に筋腫が大きくなっても放置するかの二択」と言われたんですよね。放置って乱暴な……💦) そこで、簡易的なセカンドオピニオンを受けることにしました。 いわゆる、ネットドクターです。 病院から資料などをもらわずに、伝えられる範囲の情報でアドバイスをもらうのです。 今の時代はとても便利で、安価で質問できます。 あとから気づいたのですが、私が入っている保険には、電話でのセカンドオピニオンがオプションにありました。 ここに相談してもよかったなと思いました。 もし保険に入っている方は、オプションを見直してみると、便利なものがついているかもしれません。 私が別病院の婦人科に相談したのは、以下の2項目です。 ・筋腫が5個ほどあって、いくつかが大きくなり、現在子宮は約14×11センチになっているが、閉経まで薬で逃げ切れないか。 (レルミナを6カ月、ディナゲストを6カ月繰り返して乗り切る方法が、ネット情報としてありました。現実的でしょうか?) ・子宮摘出がベターな場合、開腹ではなく、腹腔鏡にできないか。 この質問に、以下の回答がありました。 「51~52歳で閉経することが多いと言われています。レルミナ投与前にホルモン採血をしているでしょうか? その数値で閉経が近いかどうか推測することができます。あなたが平均的な閉経時期であれば長期加療が必要になります」 「当院では腹腔鏡手術は可能です」 レルミナとディナゲストを6カ月ずつのむ案は明確な返事がありませんでしたが、「閉経が近いかどうか推測することができる」というのは初耳です。 また、腹腔鏡でできるとはっきり書いてあります。 これは、担当医に疑問をぶつけるしかありません! 次の受診日に、簡易的なセカンドオピニオンを受けたことを伝えて、先生に質問しました。 「ホルモン採血で、閉経時期を推測することができるそうです。私は閉経まで逃げ切りたいと先生にお伝えしていました。なぜホルモン採血のご提案をしていただけなかったのでしょうか? もし閉経まで1、2年なら、薬で逃げ切れないか検討していただきたい」 「今の子宮の大きさでも、腹腔鏡でできると言われましたが、どう思われますか?」 こんな感じで伝えたのですが、いやはや、先生はカチンときたようです。 ちょっと怒り気味に、 「ホルモン採血をしても閉経時期はわからない」 「レルミナをのんで筋腫が小さくなれば腹腔鏡ができる可能性もある。しかし開腹のほうが安全なので推奨。表面の傷が小さいからといって、内部のダメージが小さいとは限らない」 と説明を受けました。 (内部のダメージのところなんて、たくさん出血してグチョグチョになることも、的にメッチャ脅されたんですけど! もっと優しい言いかたをしてください……(涙)) 私が先生への不信感丸出しで質問したので、こんな言われかたをされてしまったのかもしれません。 私はライターで、「ドクターの診療方針に納得がいかない場合、患者はどうすればいいか」という特集をたびたび担当しています。 よくある解答は「現在の治療はとても不安です。こういう方法もあると聞いたのですが、先生はどう思われますか?」と「不安」を前面に出して尋ねることが大事、というものです。 それを知っていたし、やっていたつもりなのに、どうも詰問口調になってしまったようです。とほほ。 みなさまは愛され患者になってください。 先生も人間ですから、きっと対応が変わってくるはずです。 おそらく担当医は、最適解を1つだけ提示するタイプなのだと思います。 治療のパターンがいくつか浮かんだ中で、消去したものは患者に伝えなくてもいいと思ったのかもしれません。もしくは、こういう状態の場合はこういう治療だ、と経験則から回答を導いたのかもしれません。 でも私としては、患者は「なにを質問していいか」すらわからない素人なのですから、「こういう方法も、こういう方法もある。でもあなたにはこれがいいですよ」と、説明を受けたかったのです。 医師と患者の相性はありますよね。 ちょっと怒らせてしまいましたが、質問してよかったと思います。 納得感がなければ、素直に治療を受けられません。 この身体とは、一生付き合うことになるのです。交換は不可能。 言われるがまま流されたとして、後悔しても遅いのです。 自分の一番の味方は自分。自分の身は自分が守るしかありません。 ――そんなやりとりがありまして。 何年先かわからない閉経を待つのではなく、子宮を摘出しよう。 その際には、難易度が下がる開腹で確実に取ってもらおう。 そう決めたのでした。 次回は、入院準備と入院日レポートです。
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