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「お前、見かけねえツラだが、あいつの女か?」
「ちっ、ちが」
違うと言おうとするのに緊張のあまり声が絡まって出にくい。
「これから峠で遊ぶのよ。おったまげるくらいギラッギラの夜景、たっぷり見せてやっから俺らと来いよぉ」
思わずぶるっと震え足が竦んでしまう。男はイラついたように私の腕を乱暴に掴んだ。手を振り払おうとしたら、いきなり抱きすくめられてゾッとする。
「ちょっと付き合うだけだろーが、なぁ、ねえちゃん」
「やっ……離してっ」
でもそれは一瞬のことで男が真横に吹っ飛んだ。
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