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「さて、そろそろ寝るとしようか、俺は辺りを見張ってるからゆっくり休むといい」
「ふぁ‥‥‥ありがとうございます、クレスもあまり無理をせず休んで下さいね」
クレスとシアは互いに手を振ると、シアは馬車の中で毛布に包まり、クレスは薪に火を焚べながら辺りを警戒していた
「ふぅ、自分の弱いところが出てしまったな‥‥」
シアとの出会いはとても良いものだった、しかし別れの時は確実に来てしまう、自分も同じ時に死ねたらと過去に何度も思った事だ
中には最強と謳われた者、巨万の富を生んだ者、一国を統べた者など多くの知人達がいた
しかしやはり歳には勝てず、自分はただ見守る事しか出来なかった、なのにまた繰り返そうとしている自分がいて、それが悪いとも思っていない優柔不断な自分がもどかしく感じている
「‥‥‥あまり深く考えても分からないな、うるさくならない程度に筋トレでもしていよう」
そして夜が明けた
「ふ、ぁああ‥‥‥おはようクレス、朝から筋トレですか?それにしてはあなたの周りだけ雨が降ったように地面に水が溜まっているわ」
クレスは一定の速さを保ちながら片指一本で逆立ちで腕立てをしていた
「ん?あぁおはようシア、もう朝だったのか‥‥‥腕立てを10万回超えたあたりからもう数えていなかったけど、これは結構効くなぁ、筋トレメニューに加えよう」
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