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   ――大学の新歓で、彼方は立花という青年と出会った。  高校を卒業したばかりの初々しさなどなく、どこか人擦れしている雰囲気のあった立花だったが、サークルの歓迎会で初めて言葉を交わして間もなく、 『俺、大学に進むことができたら、してみたかったことがあって』  サークル活動で招集がかかった際、先に集合場所に来ていた立花からそんな『相談』を持ちかけられた彼方は、 『男と、してみたい』  と言ってきた、その言葉一つで唆され。  その日のうちに、カラダを許し。  明くる日には、彼方名義で借りているアパートへ、転がり込むように住み着かれてしまったのだった。 . 
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