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「み、三石さんっ」
怜悧な言葉に見合う、ひんやりとした空気を纏った男は麗しい顔立ちに合った微笑みを浮かべると、
「おつかれ」
と言いながら、まるで蛇に睨まれた蛙のように動けなくなった連中の傍に立ち寄った。
「インターンである彼が学業でそうあるべきなのに対して、仕事でその『優』を貰うべきなのは、君たちだろう」
「…っ」
駄弁っていたのをこのハイスペックイケメンに聞かれていたという事実を突きつけられた者たちの頬に、羞恥心から朱が走る。
「この会社には、そんな気概ある社員ばかりが勤めているものだと思っていたんだけど…それはおれの願望だったのかな?」
「――…」
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