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「ごめんなさい。今朝、あなたにプロポーズされて、とても嬉しかった。でも、結婚はできません。理由は聞かないで。悪いけど、もう二度と連絡しないでほしいの」
メールを送ると、雅人のメールアドレスを一覧から削除した。
そして、祥平にメールを送る。
「早く結婚式の日になるといいな。楽しみにしてる」
私はスマートフォンをサイドテーブルに置き、ベッドに体を預けて、深くため息をついた。
まさか、同じ日に二人の男性からプロポーズを受けるとは思わなかった。
今朝、雅人から呼び出しを受け、結婚の申し込みをされたのだ。
でも、それも無用だった。
私には祥平という素敵な相手がいるから。
多分、私にとって、今日という一日は生涯で忘れられない特別な一日となるだろう。
一人の男性のプロポーズを受け入れ、もう一人の男性と縁を切った日。
今日は、いい日とも悪い日とも言えそうな、特別なプロポーズ記念日になったのだ……。
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