☆01. 灰かぶりシンデレラ。

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 それから、リビングで今度はマイクラを黙々とやっている息子を風呂に入れてやり、また、洗う。……終わったら今度は愛里沙のドライヤー。食器の後片付け……。子どもたちの宿題にもつきやってやらねばならない……。  あれ。昨日お風呂入ったっけ。そんなことすら、砂菜枝は思い出せなくなっている。  八時半には子どもたちに宿題をやらせる。ひとまずはこたつにて。分かんないこれなにー、と言う子どもたちに辛抱強く、砂菜枝は教えてやる。九九のこと……割り算の仕方。  それから次の日の学校の支度がある。と突然航暉が、「お母さん国語のノートない」と言い出した。……なんで。  なんで……このタイミングで……。 「ないって分かってるならなんでもっと早く言わないの」……とはいえ。叱る暇さえも惜しい。近所のドラッグストアは夜の九時半まで開いていて、そこならノートが買える。急ぎ、砂菜枝は支度をする。「国語のね? 十二マスとかサイズは決まってる?」 「えー? よくわかんない……」
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