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退散。
「お疲れさまでした。」
「あ、待たせちゃってすみません。」
「いえいえ。恙無く終わったようで何よりです。」
「なんか王道になれとか言われましてね。意味分かんないです。」
千尋さんとふたりで首を傾げる。
「私もよくわかりませんけど、きっと、王道を作るような気持ちで毎日自身を持って生きろという理事長からの励ましでは?」
「いやあいつに限ってそれは絶対にないですね。」
千尋さんがちょっと笑った。
「まあ、そんな気持ちで生きていけばいいじゃないですか。友達百人作るぞとか、海賊王に俺はなるとか、そんな感じの王道で。」
「先輩もですよ。もうちょい自分に素直に生きてみるとか。窮屈そうですし。」
なんか生徒会紹介の言葉の端々に苦労してる中間管理職感が出てたんで。
「…………それもいいかもしれないですね。この機会にヤンキー化とか。」
「それは諦めろよ。」
ヤンキーにこだわりでもあるんか?
顔を見合わせて吹き出した
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