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「八神さん。これには天羽さんも参加してるんですか」 如月に問われる。 「さっき殺報告があっただろう。俺らは統一官までも動かしてるんだ」 逃げていた逃走犯を必死になって追いかけながら言う。 「……逃がさなければ早く帰れましたよね」 「俺がもうちょっと早く裏口に気づいてれば、な」 自分がもっと早く裏口に気づいていたら。 統一官も、皆動く必要はなかった。 「でも、起きたことはしょうがないです。他のことでカバーすればいい」 如月がフォローを入れてくれる。 しかし、俺は全く別の話を始める。 「……お前と天羽って似てるんだよ」 「……?」 「戦闘より情報収集が得意なとこ、すぐ焦る、落ち着きない。あいつが統一官になれたのは凄まじいリーダーシップと情報収集の力だよ」 「……」 「お前にもリーダーシップも情報収集の力もある。最近あいつが目立ってきたのは長官のお気に入りだとかそういうのじゃなくて、実力。如月にも実力があるから天羽みたいになれるよ」 自分でも何を話したかったのか分からない。 でも、天羽と如月が似ているということを言いたかった。 きっと、統一官になれると言うこと。 「ボスの名は。今も生きているか」 喋っている内に、行き止まりに辿り着く。 俺は拳銃を逃走犯達に向ける。 「……!今も生きてる!頼むから殺さないでくれ…!」 「嘆くのも、気づくのも遅いな。間抜け野郎」 トリガーを引きかける今も殺報告が続いている。 俺らがやらなければ。 「ボスの名と場所を言ったら、助けてやらないこともない」 取引をかける。 「あぁ!いいだろう……言うよ」 俺はイヤホンに手を当てる。 「上官:八神湊、少官:如月大和。逃走犯二名を尋問室へ連れ、尋問を検討します」
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