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「失礼する」
長官が入ってくる。
「あなた方のせいで民間人が大勢詰めかけている。如月朔夜を止められないか」
物々しい雰囲気を感じる。
「無理だ。もう逃げた」
諦めを感じるその姿に怒りを覚える。
「どいつもこいつも役に立たないな」
長官が立ったと思うと、相手に拳銃を向けた。
「ならば、朔夜が逃げた場所は」
「分かるわけが無いだろう?だが、残した暗号なら持ってる。それを渡したら解放してくれるか?」
「実際にそこにいると確認出来次第。どこだ」
彼はポケットから一つの紙を取り出す。
「解読出来ないから諦めてた。解読出来た奴は共に行動するが、出来ない馬鹿は要らねぇって事か」
如月が口を開く。
「あいつは屑だし嫌いだよ。だから」
如月が立ち上がる。
「本当は、この事件に関わりたくないし、身を引きたい。でも」
長官に向けて頭を下げる。
「父親を見つけてちゃんと罪を償わさせる事が出来たら、中官に昇格させて下さい」
俺も長官へ頭を下げる。
「いいだろう。じゃあ、八神くん」
「はい」
沈黙が緊張を高ぶらせる。
「君も、統一官に昇格させよう」
衝撃が心を打つ。
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