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「あぁ!八神くん!」
「……!」
スパイ課のビルを出ると、玄関の前に群がっていた女性数名がこちらへ向かってきた。
この人たちは公安課の人である。
俺が望んでもいないのに勝手に可愛がられている。
「なんですか」
公安課はスパイ課の部下だが、俺が彼女達の年下という事もあるのだろう。
「これからぁ、飲みに行くんだけど、一緒に行かーー」
「お断りします。これから任務なんです」
即答する。
「えぇー!もう1時になっちゃうよ!」
「標的はこれから動き出すんです。また今度」
「じゃあ、ここで待ってる!」
「帰ってくるのは朝方になりますよ。レポートやら処理やら、全部俺たちがやらなきゃ行けないんです」
断るも粘ってくる。
「そんなの部下に任せちゃえばいいじゃない!あの如月くん!」
「教育係は俺なんです。全て任せたら階級が降格するかもしれないんですよ。だから」
再び断ろうとした時。
「こら!何をやっている!」
後ろから人影が向かってきて、彼女達を怒鳴る。
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