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執事のような人に怪訝な目を向けられながら案内された部屋は、高級ホテルの最上階よりも広い部屋だった。大きなベッドが真ん中にあり、部屋の中は好きに使っていいと言われた。
「ねぇ、アリスティア。いるの?」優衣菜は色々と確かめたいことがあり、まずはあの不思議な夢が本当だったのかを確かめることにした。
−−−ハイ ユイナサマ アリスティア デゴザイマス−−−
夢ではなかったようだ。しかも、声の方を見てみると、直径10センチメートルくらいのロイヤルブルーのサファイアがキラキラと輝きながら浮かんでいる。
「…売ったらすごい値段になりそう…」
−−−ユイナサマ ナニカ オッシャイマシタカ?−−−
「い、いえ。なんでもないわ。それがあなたの本体なの?」
−−−ソウデスカ。 イイエ ワタシハ コンナニチッポケナソンザイデハ アリマセン コノカラダハ ノリカエカノウナ ウツワデシカナイノデス コタイバンゴウ デシキベツシテイマス−−−
「そうなのね。充分すごいと思うけれど。 それより、聞きたいことが色々あるの。」
−−−ハイ コタエラレル ハンイナイ デアレバ スベテ オコタエシマス−−−
「まず、この世界は地球ではないのね?」
−−−ハイ ベツノセカイデス−−−
「では、あのジェイソンとかいう人は信用していいのかしら。」
−−−ハイ ワルイヒトデハナイト ワレワレガ ホショウシマス−−−
「そのほかに言っておくことはない?」
−−−ワレワレハ テダスケヲ スルモノナノデ キカレタラコタエル デオネガイシマス−−−
「そう。いいわ。何か困ったら呼ぶことにする。それと、あなたのその体、サファイアって名前にしたらいいんじゃないかしら。美しいもの。」
−−−イイデスネ ヒビキガ キニイリマシタ コノカラダハ サファイア ト トウロクシマシタ ナヲイタダイタコトニヨリ キョウカラ サファイア ハ ユイナサマニ ツカエルモノト コテイサレマシタ アラタメテ コレカラ ヨロシク オネガイシマス−−−
「え、それってずっといるってこと?」
−−−ソウイウコトニ ナリマスネ キョウカラ コノコタイ サファイアノ アルジハ ユイナサマニ ナリマシタ−−−
「え、呼んだ時以外はいなくても大丈夫かなんだけど…」
−−−ソウデスカ ソレデハ ヨバレタトキイガイハ ベツクウカンニ タイキシテオキマスネ イツデモヨンデクダサイ−−−
「助かるわ。」
−−−ソレデハ シツレイシマス−−−
そう言ってフッと光が消えたかと思うと、次の瞬間にはサファイアは既にいなかった。
「はぁ…ほんと理解が追いつかない…とりあえず寝ようかな、、、」
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