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プロローグ 〜バブちゃん〜
僕は、ラグドールです。
長野県のブリーダーさんのところで生まれました。
売れ残ってしまい、とてもとても安くされ、東京に住む女性に売られました。
その女性は生活保護を受給していて、精神科に通院していました。
家は床が糞尿まみれでゴミが山積み、他にも猫がたくさんいました。
みんな満足に食べさせてもらえず痩せ細り、体は汚れていきました。
僕もガリガリに痩せ、耳にはダニが住み着き、痒くて自分で掻き壊してしまいました。
だんだん生きる気力も失って…目から力はとっくになくなっていました。
そんなある日、防護服を着た女性がこの家から僕を連れて行きました。
僕は多頭飼育崩壊現場からレスキューというものをされたようでした。
そのまま、防護服の女性の家に連れて行かれました。
そこには、これまたたくさんのレスキューされた猫達がいました。
ここでは満足に食べさせてもらえ、耳のダニを駆除してもらえました。
ぼんやりしていると他の猫にごはんを取られてしまうため、だんだん生きる気力も湧いてきました。
この家で、僕はバブちゃんと呼ばれて暮らしていました。
ある日、僕を助けてくれた女性が僕の写真を何枚か撮り、スマホを操作していました。
これが何を意味するのか、この時の僕にはまだわかりませんでした。
後に、ペット譲渡のサイトに僕を載せていたのだと知る事になります。
これは、おかあさんと出会った僕とおかあさんのお話。
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