11、元カレがロミオになった

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 さっそく優斗は行動に出た。  週明けに会社へ向かうとオフィスビルに着く前に、彼は私を待ち伏せしていた。出勤する人たちが多く通り過ぎていく中、彼だけが私に向かって歩いてくる。 「紗那、おはよう。待ってたよ」  満面の笑みでそう言ってくる優斗に、私はぞぞぞっと背筋に鳥肌が立った。  他人の目もあるし、彼も変なことはできないだろう。私は毅然とした態度で接することにした。 「朝から何か御用ですか?」 「冷たいな。今まで毎朝起こしてくれたのに、そんな警戒心丸出しの顔するなよ。まるで見知らぬ人に声をかけられたような態度だよ?」 「あんな脅迫めいたメッセージをしてきたのに、よくそんな笑顔でいられますね?」 「仕方ないだろ。俺が優しい言葉をかけてやってるのに紗那が無視するからだ。お前はそんな失礼な女じゃなかったよな? 俺と離れて心が荒んでるんだよ。素直になれよ。俺のところに戻ってこい」  やばっ……!  やばいやばいやばい!!  ほんっとに頭がおかしくなってるよ、この人。
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