12、決着つけましょう

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「だいたい、そちらは私の不貞を疑って責め立てるような立場ですか? 実際に不貞を働いたのは優斗くんなのに」 『男と女は別なのよ! 家と夫に尽くすのが女の人生でしょ。男は愛人を持ってこそ甲斐性があるというものよ。男を立てられないような女に幸せなんかないわよ!』  何か言い返そうと思ったけど、こんな会話をしても堂々巡りだ。  あまりにも無駄すぎると思って、私は冷静に優斗母に告げる。 「そちらの価値観を強要されても困ります。私にはそれに応じることはできませんので」 『別れるなら慰謝料を払ってもらうわ。こっちは親戚にも結婚の報告をしているのにその責任も取ってもらうから。あなたがうちの親戚に頭を下げて優斗との婚約をやめることを言いなさい。それが償いよ』  なぜ私がそんなことをしなければならないの!  と思わず言い返そうとしたら、千秋さんが私の頭をなでなでした。  そちらへ気を取られているあいだに優斗母がどんどん話を進める。 『とにかくうちへいらっしゃい。こっちは弁護士に相談しているのよ。逃げられないわよ』  私がまっすぐ川喜多さんを見つめると、彼は真顔でこくんと頷いた。 「わかりました。お伺いします」
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