2、彼の裏切りと女の匂わせ

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 優斗はSNSを登録しているけど、ほとんど投稿はしていない。  いわゆる放置アカ。  フォロワーだけは100人いるが、学生時代の友だちか会社の同期、あとはそのつながりで会ったこともない人だ。 「ほら、最後の投稿は4年前だよ」 「そんなのはどうでもいいのよ」  美玲は私からスマホを奪ってスクロールする。  見ているのはフォロワーだ。 「この女たちの中で紗那の知ってる子いる?」 「あー、うん。同期の子とか……わりと」 「知り合いから潰していこうか」 「え?」  美玲はひとりずつ確認していく。  まずは私の知っているフォロワーの最近の投稿と誰かへの返信など。 「特に山内くんと接触している子はいないわね」 「同期と言っても、もうほとんど会わないもん。だけど、何かちょっと気が重いな……」  優斗のことを疑っているみたいで罪悪感を抱いてしまう。  すると美玲は強い口調で言った。 「結婚してわかったらもっと悲惨だよ。今ならまだ間に合うよ」 「間に合うって……」  それでクロだったら、私はどうしたらいいんだろう。  積み上げてきた5年間のことを思うと胸が苦しくなる。
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