7、毒にやられまくった日

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「あと、この人は家事どころか自分の世話もできないよ。何かあればすぐお母さん呼ぶし」 「えー何言ってんのぉ? この人」  乃愛は人差し指で自分の髪をくるくるしながら唇を尖らせている。  これ以上相手をする必要はない。  私はさっさと荷物整理をして出ていくことにした。  処分するものを分けていたら優斗が背後からわざわざ声をかけてきた。 「親になんて言うんだよ?」 「あなたの裏切りにより婚約破棄しましたと言うわ」  すかさず返すと優斗は不機嫌な声になった。 「お前が悪いんだぞ。俺は家にいても心が休まらなかった。毎日紗那は愚痴ばっかりで。家は癒される場所なのに、紗那はああしろこうしろとうるさいだけ。俺が外に癒しを求めたのは紗那のせいだ」  もういい加減、相手にするのも疲れた。  私は処分するものを整理し終わると、立ち上がって優斗と向かい合った。 「わかりました。どうぞ、これからは存分に彼女に癒されてください。あ、そうだ」  私はスマホを取り出して、優斗と乃愛のふたりを写真に収めた。
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